鯰(ナマズ)と妹
- 投稿日:2014年12月17日
子供のころのこと、秋になり稲刈りの時期になると、それまで稲田に水を引き入れていた川の水が流れてこなくなる。すると川にすんでいた魚たちは、川底が少し深くなっていて水溜りとなっている橋の下に自然に集まってくる。
そこで、この時期の子供の遊びは魚捕りとなり、バケツで橋の下の水を掻い出して、魚を一網打尽にする。
そんなある日、妹たちと田んぼの方に魚捕りに出かけ、家にもどる途中の橋に差し掛かると、隣の同級生が魚捕りの最中。近寄ってみると大小の鯰(ナマズ)がうようよしている。「しまった」。
そこは妹が、「ここ魚がいそう」と、行きがけに指差した場所だったのです。50年以上前のことであるが、ありありとあのときの情景が浮かぶ。
幼い妹もがっかりしたかと思うと、今でもちょっぴり切なくなる。
- 投稿者:サニーホーム