ケンちゃん
- 投稿日:2015年01月9日
むろん私の名前ではない。
入所して3年になる、Sさん(女性)の息子さんの名前だ。
Sさんは入所してすぐ、私を息子さんと間違われたようで、
私のことを「ケンちゃん」と呼んでくれた。
面会に来られた息子さんとお会いしたが、背格好と雰囲気が
似ていなくもない。
「ケンちゃん」の声がかかると、事情を察した私は、「はーい」と、
息子さんのふりをして返事をする。
ただ、近くに寄っていくと、やはり少し変だと感じるのか、
怪訝そうな表情をされる。
ちょっと悲しく、申し訳なく思う瞬間だ。
しかし、それも最初のうちだけで、今は、ほんのたまにしか呼んでもらえない。
Sさんと顔を合わせるたびに、あのころが懐かしく思い出される昨今です。
- 投稿者:サニーホーム