凛として
- 投稿日:2016年10月5日
入所者にとって特養は事実上の「終の棲家」です。ここで過ごされる月日に長短はありますが、いずれ病気等で入院され退所していきます。病気がちになると誰もが、食事・トイレ・入浴が困難となり、口数が減り、表情が乏しくなり、車椅子に座っているのも、かなり辛そうです。このような状態になったときどう自分を処するか。すでに退所されたOOさん。退所間際はかなり心身ともきつかったと思いますが、いささかも「くずれません」でした。食事の際、車椅子でテーブルについたときも姿勢はしっかり保たれていました。一方、肝心の食事にはほとんど手をつけませんでした。もう身体が受け付けなかったのだと思います。それでも何か不満や愚痴をこぼしたり、取り乱すこともなく、静かにみんなの食事が終わるのを待って、みんなと同じタイミングで居室に戻っていきました。そんな状態が入院時まで続き、そして間もなく、死去されたという知らせがありました。最後まで「凛として」過ごされたOOさん。無理だと思いつつもできれば見習いたいと思います。
- 投稿者:サニーホーム